ブルームバーグ:野村HD:法人関係情報の管理で法令違反、金融庁に報告へ-関係者
WASHハウスの児玉康孝社長は、2月14日に開催された決算説明会で、具体的な株式分割の計画については触れずに、「機関投資家がどういう要望を持っているか、ある程度理解している」と述べ、「流動性の問題など、いろんなことをしっかり社内で検討しながら対応していく」と語った。関係者によれば、前支店長は翌15日の営業部員との朝のミーティングで、前日の説明会での社長の発言を紹介、株式分割の可能性について言及したとみられる。同支店長は1月下旬にWASHハウスの幹部から同社が株式分割の検討に入ることを伝えられていた。WASHハウスの株価は14日に8.2%、15日は8.5%上昇した当時の報道によると,この事件は会社が法人関係情報を得ていたといえるかどうかが微妙なケースで,支店長が会社から聞いていた「株式分割の検討に入ること」の内容次第かと。蓋然性が高いような話であれば「法人関係情報」なんでしょうが,そうでなくても日証協規則のいう「高蓋然性情報」に当たるのでしょうね。いずれにせよ,厳格な情報管理が求められるものです。
会社の決算説明会の説明内容が株式分割の可能性を示唆するものだったので,支店長としては顧客の勧誘に使ってもOKと判断したのかもしれないですが,軽率だったのでしょうね。
証券会社が「法人関係情報」を使って株式の売買勧誘をしてはいけないというルールですが,それがインサイダー取引規制の重要事実に当たるなら,情報伝達・推奨規制に該当するので,インサイダー取引規制違反として法人への課徴金ないし関係者への刑事処分ということになるのかと。法人関係情報が重要事実に当たらない場合や,違法性が高くない場合には,証券会社への行政処分ということになるのでしょう。
そう考えると,インサイダー取引の防止を主たる目的とした規制のようにも思えるのですが,業者規制の趣旨がそれだけなのかどうか?研究会でも質問させて頂いたのですが,少なくとも日証協の規制の方は証券会社が顧客を勧誘するにあたって,法人関係情報を使ったり匂わせたりするのは望ましくないので使うべからず,という販売勧誘規制の側面もあるような気がしました
