東京証券取引所のプライム企業の選別が進んでいる。3月末の上場社数は2年前の市場再編から2割減の1650社と、12年ぶりの低水準となった。東証の改革で市場の規律が働くようになり、株価の低迷する企業の退出や経営改革を促している。小粒な企業が減ったことで1社当たりの価値が高まり、海外マネーを呼び込んでいる市場再編当初は,プライム市場の上場企業数がほとんど減らなかったので批判されておりましが,いまでは当時に比べて2割減となりました。MBOや完全子会社化も影響したのでしょうが,上場維持基準の厳格化も経過措置が近づくに当たって徐々に効果が出てきているようです。東証の市場再編は,良くも悪くも急変を避けて,ジックリと効果が表れる漸進的改革なので,とりあえず東証の思惑どおり進んでいるといえそうです
ボーダー企業の対応が注目されていますが,個人的に関心を持っているのは記事にもあるコーエーテクモです。流通株式時価総額の方は余裕でクリアーしていますが問題は流通株式比率の方です。襟川家の「光優」の保有比率が半数を占めるなど,同族保有をどうするのかが課題となっています。
上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況について
昨年6月公表の上記適合計画書では,転換社債を発行してその資金で大株主から自己株式を取得する方法を採用しているようです。転換社債が株式に転換され,大株主の保有株式が減少すればたしかに流通株式比率は上がり「取組後、流通株式比率は36%前後となる計画です」とのこと。
ところが,転換社債の(新株予約権の)権利行使価格は約2660円(赤線)なので,この間一度もこの価格を上回っておりません。このままだと権利行使されることなく,今年の12月に社債を償還することになります。会社もその可能性は考慮しているようです。
本スキームにおいては、当社普通株式の株価が低迷した場合、転換社債型新株予約権付社債の当社普通株式への転換が進まず、流通株式比率の向上が見込めない可能性があります。その場合の取組内容については、策定次第開示いたしますおそらく年内に何らかの施策が公表されることになるのでしょうが,一族の保有株を売りに出さないのであれば,権利行使価格を下げた転換社債を再度発行するのかな?
